渚の足跡92-ナポリ・ポンペイ-
ローマではどこの観光地でも必ず日本人の観光客と遭遇したのに比べ、さすがにバリでは日本人の姿は見かけなかった。そして健全な庶民の生活ぶりと、親切で素朴な市民の人情は心に沁みた。そのバリ市に別れを告げて朝9時出発した。フリーウエイを貸切バスでナポリへ向け突っ走る。オリーブ畑が長く続くのどかな田園風景であるが、ガイドの説明では南イタリアは貧困と経
済的後進性で、耕地を放棄して出稼ぎに出かける人が多く休耕地が多いという。10時半、チェリニョーラで20分休憩、12時にイルビニアのレストランで昼食、ナポリに近づくにつれ丘陵が山地に変わってくる。14時10分ナポリ市に到着して、そのままポリジポの丘に昇る。人口130万人のこの都市に20万を越える失業者があるそうだが、目を見張る豪邸が連なり、豪勢な街の印象で世界屈指の景観地として観光客をひきつける。ヴェスヴィオス火山に連なるソレント半島、遠くに見えるカリブ島、眼下のサンタルチア港など、一幅の絵である。
午後3時にヴェスビオホテルに落ち着く。少し休んでから数人と街を散策する。ホテルはサンタルチア港の近くだったので港に行く。ここも眺望は素晴らしい。♪帰れソレントへ♪の歌を思い出す。港に浮かぶ船はレジャーボートか、漁船か、青い海に白い船が整然と並んでいた。
ダウンタウンはあるのかないのか判らず、ひっそりした町並みの中を歩く。寂れた街の感じだが、一軒の土産物屋を見つけたのでひやかしに入る。若い女の子が2・3人いて応対する。言葉はほとんど通じないが身振り手振りで話す。その女達愛想が良くて朗らかで屈託がない。すぐ仲良しになって買う予定もなかったのに皆がブローチなどの小物を買い込んだ。とにかくイタリアンは朗らかで陽気だ。
夜は近くの劇場に行く。かなり広い劇場だが、なんと観客は我々を含めて20名そこそこだ。出し物はお笑いショウで日本で言えば寄席の漫才か落語のようなもの、言葉はわからないが恰好や所作が面白く、結構楽しかった。それにしても千人ぐらいはいる劇場で20名の観客で公演するとは、日本ではとても考えられない。
11月26日(金)
今日はポンペイの遺跡見学である。見学に先だちナポリ国立考古博物館を見学する。ポンペイの火山灰の下から出土した数々の品が展示されていて,精緻な彫刻や調度品の数々、牧神の家で発見されたというモザイク、2千年の昔に既に現代科学にも匹敵する医療、測量、製図等の技術の素晴らしさに皆驚嘆するばかりだ。人類の偉大さと同時に進化の格差の大きさを感じるばかりだ。
昼食はポンペイのレストランで、そのとき辻楽士(日本流に言えば流し)がイタリアの民謡のほかに知床旅情の歌を奏してくれたので、思わぬサービスに皆大喜び。
帰りのバスでは、ユーモアたっぷりで日本語のうまいイタリア人のガイドの歌に腹を抱えて笑い転げる。途中カメオの工場見学がありお土産のカメオを買う人多し。午後4時ヴェスビオホテルに帰りつく。【ポンペイの遺跡の写真はフォトアルバムを参照されたし】
《つづく》
| 固定リンク



コメント